八代 以玄斉

八代 以玄斉(1851年(嘉永4)~1927年(昭和2))
本名は奈良理吉

8代 大樋長左衛門(大樋宗春)

明治新時代と重なり、大樋焼きだけでなく全国の茶陶文化衰退のころ、
7代道忠(長左衛門)の長男と次男がいずれも家業に従事せず家を出た為、
道忠の従兄弟に当たる奈良理吉が大樋家に入り家督を襲名する。
襲名後はよく伝統の陶技を守りながらも、独自の創意を加えた作品を製作し、
動乱の明治期をかくにも乗り越え、現在の大樋焼隆盛につなげた。
また大徳寺松雲老師から号、松涛、裏千家十三世家元円能斎宗匠から号、以玄斎を賜っている。

印名は、変形「大樋」 二重枠「樋」 丸印「大樋長」 など歴代の物に比べ特徴的である。