ベネチアン

ベネチアン【Venetian】
イタリア、ベネチア(ムラノ島)発祥のガラス工芸品。

古代ローマで始まったガラス加工技術はイタリアに数多くのガラス工房を建てるに至る。
ベネチアは共和国であった時代、ガラス職人は国策により家族ごとベネチアの島々の一つ
ムラノ島へ移住させられ、脱出は死罪という強制的隔離をしき技術保護した。
実際に15世紀には高級工芸品と認知されヨーロッパ全土へ広まる。
展性のあるガラスを極限まで細く伸ばして装飾されたヴェッテ、フィグリーナと呼ばれる製品や、
原色のグラスに金箔・銀箔の装飾を施したオロロット、クリムト(画家クリムトをイメージしたもの)などが有名。

ヘレンド

ヘレンド【HEREND】
ヘレンドハンガリー・ヘレンド。1826年、ブタペストから120kmヘレンド村に窯が開かれました。
1839年、モーリツ・ファルカス・ハージ・フィッシャーにより陶器から磁器へ製造が変更。
皇帝フランツ・ヨーゼフやハプスブルク家より恩恵を受けることとなります。

1851年、イギリスで開催された万国博覧会でシノワズリのディナーセットが
ヴィクトリア女王の目に留まりイギリス貴族の中に広まります。
このシリーズはウィンザー城に持ち込まれたためのちに
ヴィクトリアというパターンになるほどのシリーズになります。
その他ヘレンド窯の出資者でもあったロスチャイルド家のために作られたロスチャイルドバードなど
貴族ゆかりの品々が作られたのもこの時期でした。

1867年のパリ博では柿右衛門写しであるインドの華がナポレオン3世の妃の目に留まるなど世界中の王族貴族が注目する窯となりました。 シノワズリやジャポニズムなど東洋趣向の強かったヘレンドはハンガリーが愛する国をあげての窯に発展していき現在に至ってます。

バカラ

フランスの高級クリスタル食器ブランド。
バッカスの飲み物という意味の「バカラ」 。
最初、7年戦争後の財政難を乗り切るため
フランス王ルイ15世はメッツ市司教のモンモランシー・ラバルに対して、
フランス東部ロレーヌ地方のバカラ村にガラス工場設立を許可する。
その気品に満ちたグラスはやがて「王候のクリスタル」と呼ばれる程にまで成長しました。

繊細なカット技術により装飾される「パルメ」「ローハン」
光の効果を巧みに演出したグラスは重厚かつ優美なシルエットで素敵な一時を醸し出してくれます。