永樂和全

(えいらく わぜん、1823年(文政6年)-1896年(明治29年)5月7日)は19世紀に活躍した京焼の陶芸家。
千家十職の一つ、土風炉師・善五郎の十二代である。
幼名は仙太郎。 1843年に十二代善五郎を襲名した。1871年、息子の得全に名を譲って隠居し、以降は善一郎と名乗った。

父・保全と同様、茶碗から香合、平皿などを主に手掛けている。
赤絵、交趾焼、仁清などの写しに優れた技量を示しているのも父と共通するところである。工房の人材にも恵まれ、幅広い作風の作品を残した。

三井記念美術館『永樂の陶磁器:了全・保全・和全:三井記念美術館蔵品図録』三井記念美術館(2006)