松村呉春

松村呉春(まつむら ごしゅん、1742年(寛保2)~1811年(文化8))
四条派祖。
大西酔月に師事して漢文を学ぶ。
その後、与謝野蕪村に師事し、画業に専念するようになる。
中国明清時代の画と、蕪村の画を折衷した詩情豊かな山水、人物図を展開。
さらに、蕪村没後は円山応挙に師事し、応挙門下による大乗寺障壁画製作事業にも参加。
応挙の写実的画風を簡素化して、親しみやすい色使いと構成により、独自の画風を確立。
のちに、四条派とされてその基盤を創ったとして名を残す。
門下には、岡本豊彦、柴田義董をはじめ多くの優秀な画家を排出した。

代表作に「柳鷺群禽図屏風」「泊船図襖絵」「須磨浦」「年中行事図巻」「東山名所図巻」「松鯉図 」など。
四条派の由来については、呉春が晩年四条東洞院(平安人物史:四条高倉西入)
に住んでいたためとされている。