内藤四郎

1907年~1988年
1907年 東京生まれ
東京府立工芸学校で金属工芸を学んだのち、東京美術学校金工科に入学
蹴彫、平脱を得意とし、線条文様をいかした小箱を多く制作し、
1953年重要無形文化財保持者に認定された。

豊川光長

1851年-1923年

明治から大正時代に活躍した日本の彫金家
15歳のという若さで柳川派の流れをくむ初代豊川光長に師事 のち養子となる
初代豊川光長は彫金家としての家元であり、卓越した技術と妥協の無い造形力で様々な作品を生み出していた。2代目の功績が高く彫刻界で注目をされている人物として知られている。宮内省用品などを製作した。養子となると本格的に彫金家として活躍をする。また、日本美術協会審査員としても活躍が見られた。
1923年、9月1日の関東大震災で死去。

田中清寿

804年-1876年

江戸後期-明治時代の装剣金工。
福島会津地方出身 江戸にすみ、西の後藤一乗とならび称された。
文化元年生まれ。河野春明(はるあき)に師事したといわれる。
通称は文次郎。号は東竜斎、寿叟など。

鈴木治平

1927年 千葉市に生まれ
東京美術学校(現・東京藝術大学)で鍛金を学び、卒業後も同校に残り、平成5年(1993年)に退官するまで長年にわたり後進の指導にあたる
現在は千葉県美術協会理事長、日工会理事をはじめ日展等の中心メンバーの1人として、
金属という素材を生かしながら、新しい鍛金の可能性を追求し続けている

鈴木貫爾

1919年~1982年

1919年 岩手県盛岡市に、南部藩お抱え釜師である「南部釜師」第13代盛久の長男として生まれる。本名鈴木信一。
1942年 東京美術学校工芸科鋳金部を卒業する 師は香取秀真
1946年 東京美術学校工芸科鋳金部講師 第2回日展に「壷」を出品して初入選する
1947年 香取秀真より貫爾の号を受ける
1957年 第13回日展に「テラスの為の装飾火蛾の踊り」を出品し、特選、北斗賞を受賞以来同展無鑑査、出品委嘱
1967年 日展会員となり

50年及び70-73年2度にわたり正倉院金工品の調査にあたり、著書『正倉院の金工』を76年に発刊する。73年より東京芸術大学教授をつとめ、77年には第13代盛久の死去により第14代盛久を襲名する。

須賀松園

1898~1979年
1898年 東京入谷の江戸風ろう型鋳物の草分けである初代松園の長男として生まれる
1925年 二代目松園を襲名 作風は江戸流といわれ、作品を日展に発表して注目され、66年会員となった。74年国指定無形文化財認定1966年 日展会員
1974年 国指定無形文化財認定
1979年 死去

齋藤明

1920年~2013年

1935年より父から型鋳造の技法を学ぶ
1938年 父の急逝 鋳物工場を引き継ぐ 工房は佐々木象堂、2代宮田藍堂ら蠟型を得意とした佐渡の鋳金家が冬の間制作場としたた     め、彼らから技術指導を受ける機会に恵まれた
1950年 高村光太郎の弟で鋳金家の高村豊周に師事し、豊周が72年逝去するまでその工房の主任をつとめた
工房では高村光太郎の彫塑原型のブロンズ鋳造を多く手掛けた
1968年 第13回日本茶器花器美術工芸展で青銅大壺「跡」で文部大臣賞を受賞
1973年 浅草寺五重塔の建立にあたって、塔納置の舎利容器を制作
1975年 日本伝統工芸展に「蠟型朧銀流水壷」を初出品、初入選し、以後日展から伝統工芸展に移る
1987年 第17回伝統工芸日本金工展に「蠟型朧銀花器」を出品、東京都教育委員会賞を受賞す
1993年 国の重要無形文化財保持者に認定
1995年 勲四等瑞宝章を受章した

後藤典乗

安政5年(1858年)~明治元年(1868年)

後藤家は室町幕府の時代から御用達彫金師として仕え、織田信長、豊臣秀吉の刀剣装身具、大判鋳造の御用達も務めた。
関ヶ原の戦い以降は徳川家康にも仕え、大判の鋳造と墨判および両替屋の分銅の鋳造を請負った。
後藤 典乗は17代目

鴨下春明

(かもした しゅんめい、1915-2001)
1915年 東京に生まれる
高等小学校卒業後、伯父であり江戸金工の流れを汲む彫金家・桂光春に師事
1940年 独立し、戦後は日展や日本工芸展、日本伝統金工展、伝統工芸新作展などに小金具などを中心に出品
1999年 重要無形文化財「彫金」保持者に認定
2001年 勲四等瑞宝章
2001年 逝去

桂盛仁

1944生
長年に亘り練馬区に在住し制作を続けている、人間国宝に認定された金工作家
江戸時代初期から続く彫金の一派、柳川派の流れを汲み、明治・大正・昭和期にかけて、煙草入れなど装身具の彫金で大人気を博した二代豊川光長、桂光春を輩出した流派
伯父である光春を継いだのが盛仁の父、桂盛行(かつら もりゆき/1914~96)
父、盛行のもとで修行した桂盛仁は、打ち出しや彫金、象嵌、色絵等の技法を駆使し、日本伝統工芸展などで高い評価を得、
宮内庁買い上げ、文化庁長官賞を受賞するなど研鑽を積み、2008年に重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)に認定