無題ドキュメント

美術品の扱いと保存8

8 茶杓編

今回は茶杓の扱いと保存です。
まず材質ですが90%以上が竹でできております。竹にも種類があり、殆ど真竹を使用しますが稀に亀甲竹などの変り竹もございます。
真竹にも白竹、黒竹、胡麻竹、しぼ竹、煤竹、斑竹、しみ竹、実竹等々ございます。

その他の素材では象牙、骨、鹿角、鼈甲、水牛の角、金、銀、漆塗り、堆朱、木製はあらゆる種類が有ります。

銀茶杓 長野 烈(作)
銀茶杓 長野 烈(作)


形の種類は真(端正な基本形で節の無いもの。材質は象牙や骨、漆塗り、竹等)、行(竹の元節・止節)、草(竹の中節・木製・金属)とあります。出回っている茶杓の殆どが草の茶杓です。

それぞれ使用するお点前も違います。
次に茶杓の鑑賞のポイントを述べます。



竹の景色 ( そぎ目・虫喰(虫穴)含む ) 樋の取り方 ( 本樋・逆樋 ) 節上・節下の景色 節裏の削り方 ( 直腰・蟻腰 ) 櫂先の撓め方 ( 丸撓め・折撓・一重撓・ 二重撓 ) 露の削り方 ( 丸形・一文字形・剣先形・兜巾形 ) 切止の形等です。
筒は基本的には同じ1本の竹を使用して製作します。皮の削り方にも流儀により色々とございます。
筒の蓋は殆どが杉の赤味を使用して製作します。厚さも流儀により色々と寸法が有ります。
箱も桐、樅、と有り、形も流儀、茶人により違います。

今回は扱いと保存の留意点を述べます。

まず絶対にしてはいけない事です。

茶杓は使用しておりますと抹茶が付いたり汚れが付いたりします。
汚れているからと濡れた布巾で茶杓を拭いている方が多々ございますが折角の景色が薄れたり、味わいが無くなったりと良い事はございません。どうしてもどうしても拭きたい方は布巾が半乾きので拭いてください。古い茶杓(江戸時代)にはお薦めしませんが。
また清めるときに力を入れて拭いますと節のところで折れる事がございます。力加減もご配慮を

筒の扱いですが絶対に文字が書いてあるところを持たないでください。これは墨がにじんだり、削いである表の部分にシミ等が付く可能性が大です。見所が醜くなります。
茶杓を筒に収めるときは必ず切り止めより入れてください。そういうように製作しております。 決して無理に押し込まないでください。入っても出なくなります。反対に櫂先より入れて取れなくなった茶杓も多々ございます。
茶会当日筒から出なく使用できなければ、さあ大変です!考えただけでゾーとします。

蓋ですが取れないからと云って絶対に回さないでください。竹の内側は真円ではありませんから回すとかんたんに筒が割れます。
割れた筒は漆での接着と銀の鎹(かすがい)で修理できますが筒のダメージは大きく価格も相当下がります。
ではどうして蓋を開けるのかといいますと蓋を持ちあげながら少づつ左右に動かしてください。少しづつ蓋が浮き上がります。
どうしても開かない場合は割ったりせずに私にお送りください。開けて差し上げます。


箱は流儀により形状が違いますが筒と同じように墨書きの部分は触れないようにしてください。
紙箱等に入れて保存すると箱は汚れません。紙箱が無い場合は半紙や布などで包んでおくと良いですね。
使用後の手入れは乾いた布で良く拭い汚れを落とし茶杓と筒の湿気を飛ばしてください。

保存場所ですが竹や木杓の場合は直射日光は厳禁です。
それと急激に温度が上がる場所や乾燥する場所もダメです。
虫の被害も有りますので1年に最低1回ぐらいは虫干しをしてください。
穴が開いている有名な茶杓は多く有りますが是は当然最初から開いていて景色になっておりますが、大切にしていた茶杓が気が付いたら「穴だらけ!」にならないように保存してください。


古美術ささき  佐々木 一

1、 掛軸の扱いと保存

2、花入の扱いと保存

3、釜・風炉の扱いと保存

4、水指の扱いと保存

5、茶入の扱いと保存

6、茶碗の扱いと保存

7、香合の扱いと保存

8、茶杓の扱いと保存


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