美術品の扱いと保存2

2 花入編

花入と申しましても色々な材質と形がございます。 それぞれに扱いや保存方法が違いますので材質別に書いていきたいと思います。

金属(唐銅・砂張・鉄・銅など)

古銅獅子耳花生
古銅獅子耳花生
腐食しやすい材質が多いですので必ず使用した後は良くすすぎ、逆さにして中の水を完全に抜いてそのまま2~3日は最低乾かしてください。
逆さにしないとまれに底に水分が残り底の合わせ目などから腐食による漏れが起こることがございます。
それと古銅や、砂張などで一番に気を付けなければいけないことは表面の「水滴跡」です。
水滴が付いたままで暫く放置するとすぐに輪ジミになります。ひどいものになりますと輪ジミが全面に付いている事があり、膚の美しさが全く無くなり醜いばかりです。 そうならない為には水滴を付けないことですが必ず付きますのですぐに柔らかい布等で拭き取ってください。
霧吹きをするときも特に注意してください。
一度輪ジミが付きますと仕上げ直しに出すしかなく古い花入れは金味(かなあじ)が悪くなります。
それと外側は絶対に金属たわしや、ナイロンたわし等で擦らないでください。
表面が傷つき地金の色が出てしまいます。 保存は柔らかい布に包んでの収納が宜しいでしょう

竹製品

時代籠 手付花入 掛花入にも
時代籠 手付花入
掛花入にも
竹製品(籠以外)は乾燥に弱いですので裸のまま出して置かない方が宜しいです。
当店でも展示しておきますとすごい音で割れてしまうことがございます。
特に冬場の暖房は大敵です。デパートなどではラップを巻いて展示してありますがそれでも照明の熱により割れることが多々あります。
新しい竹製品は割れてしまいますと商品にならなく席でも使えません。
漏ってしまう竹筒は修理も必要ですが竹のおとしを製作した方が宜しいかと思います。
席中で割れがひどくなり使用不能になることを防ぐことも出来ます。

竹はまれに虫に食べれれる事もありますので古い竹製品には掛軸用の防虫香を入れておくのも良いと思います。

あと竹籠の「おとし」ですがこれは殆どが消耗品ですので割れたら新しく製作して頂く方が宜しいでしょう。
一部の有名作家の作や、古い竹筒に付いている上等な塗の落としは捨てないで修理に出してください。

保存の注意としましては竹筒は特に乾燥と温度変化に注意してください。桐箱に保存の上茶箱に入れているのも一つの方法です。

陶磁器

七官青磁 浮き牡丹文花入
七官青磁 浮き牡丹文花入
陶磁器の花入れは全部濡らして使用するものもございますので、使用後の乾燥が重要になります。
乾燥が十分でない場合にカビが生えたり、変色することがございますので最低1週間ぐらいの乾燥が必要です。
備前焼、萩焼、信楽焼、等は土の粒子が荒く稀に水がしみ出て漏る事もございます。
昔ですとご自分で漏れ止めを施して使用しておりましたが、最近はすぐに返品になります。
それだけ漏れ止めの方法を知らない人が殆どになりました。簡単に出来ますので覚えておかれると宜しいかと思います。

漏れ止めの方法は色々とございます。
昔より一番簡単に出来る方法は米のとぎ汁を入れる方法です。
とぎ汁を入れて一日ほど置きまた取り替える。といったように止まるまで何回か取り替えます。 最近の無洗米では残念ながら使用できません。

次はおかゆを薄めて入れるという方法です。これは2~3回ぐらいで止まります。
でんぷんを糊状に使用する方法です。

後は布海苔(ふのり)か生麩糊をうんと薄めて使用する方法です。1~2回で止まります。この方法が一番確実に安全に止まると思います。

最近では化学樹脂をスプレーで吹き付けてあっという間に止まる方法もありますが使いたくないですね

ご自分で色々と試されることで道具への愛着と、造詣が深くなることと思います。

掛花入れの吊鐶にも注意が必要です。
新しい作品は宜しいのですが、古い作の物には腐食が進んでいて折れたり、抜けたりすることがございます。
茶会で正客の頭に落ちてきたら大変です。
古美術ささき  佐々木 一

1、掛軸の扱いと保存

2、花入の扱いと保存

3、釜・風炉の扱いと保存

4、水指の扱いと保存

5、茶入の扱いと保存

6、茶碗の扱いと保存

7、香合の扱いと保存

8、茶杓の扱いと保存


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